紙ストローだけじゃない!今こそエコなストローに注目!

マイクロプラスチックによる生態系破壊や健康被害への懸念が高まるなか、プラスチック使用を削減する動きが世界中で始まっています。EUでは、2021年までに、ストローを含む使い捨てプラスチック製品を廃止することを決めました。議会のプレスリリースはこちら

記憶に新しいのは、スターバックスやマクドナルドが、プラスチックストローをやめて、紙ストローへ移行することを発表したニュースではないでしょうか。日本国内でも紙ストローが話題になっていますが、紙ストロー以外にも代替品や選択肢は他にもあります。

竹製ストロー

Photo by Bali Boo

Bambooといえば、竹ですが、ストローの細さなので、日本でいう笹に近い種類かもしれません。竹は成長が早いので収穫ペースを維持しやすいうえ、素材としても加工しやすく、そして十分な強度があります。

その強度のおかげで、紙ストローの多くが使い切りであることに比べて、再利用可能であることが大きなメリットです。食洗機にも対応していることから、飲食店などで使うことも可能です。そして、生分解性なので、土に還るというメリットも。

BAMBOO STRAWS BY BALI BOO
https://bamboo-straws.com/

藁(わら)製ストロー

Photo by HAY! Straw

麦つまり、藁(わら)製のストローもあります。小麦農業の副生産品として生み出されています。竹製ストローと同様に、濡れてしなっとなってしまったりすることはありません。

小麦が収穫されたあとの麦わらは、家畜飼料になるのが一般的ですが、それをストローにしてしまおうという試みで、製造工程自体がエシカルです。藁製ストローを扱っているHAY! Straw(アメリカ)では、プラスチック製ストローの廃絶に伴って、ストローそのものを使わなくなっているレストランが増えていることを懸念して、代替品としての藁製ストローを提案しています。

HAY! Straw
https://www.haystraws.com/

グラスストロー

Photo by Zero Waste Saigon

グラスといっても、ガラスではなくて、日本ではカヤツリグサ科の草であるLepironia grassからつくったストローです。強度はあまりないため、使い捨てです。

ベトナムのサイゴンで活動する「Zero Waste Saigon」は、カヤツリグサを切って、塩水で洗浄して、乾かしたものをストローとして世界中に出荷しています。バナナの葉に包まれて届くそうですから、少しわくわくしますね。

さて、少し興味深いのは、Zero Waste Saigonの「よくある質問」にあるこんな質問。

Q. グラスストローは食べられますか?

A. グラスストローは、少し甘く、食物繊維を多く含んでいます。食事のあとに、グラスストローを噛むことで、歯磨き効果があります。

Zero Waste Saigon
https://www.zerowastesaigon.com/grass-straws/

パスタストロー

Photo by Isak Engström on Unsplash

「濡れてしなしなになる紙ストローよりも、パスタを使ってみて!」とキャッチコピーが踊る「The Amazing PASTA Straw」のWebサイト。カリフォルニアのマリブ発のこの会社は、マリブのとあるカフェから始まったプロジェクトで、名前のまま、中が空洞になっているパスタがストローになっています。パスタですから、もちろん生分解性です。

The Amazing PASTA Straw
https://www.pastastraws.org/

金属製ストロー

Photo by Isabela Kronemberger on Unsplash

ステンレス製やチタン製などのストローも開発されています。金属製のストローの強みは、なにより清潔さでしょう。ステンレスやチタンは錆びないので、長期間の使用にも耐えます。強度もあるため、携帯しやすいメリットも。

この他にも、ガラス製のストローもありますし、そもそもストローを使わずに、マイタンブラーを持つべきではないか、ストローなんていらないじゃないか、なんていう意見もあります。代替品として注目されている使い捨ての紙ストローだって、紙資源の浪費であるという指摘もあります。

でも、プラスチックストローの代替品だけでも、さまざまな国で、たくさんの人が新しいアイディアやプロジェクトに取り組んでいます。これからの飲食業界は、どういった選択をしていくのでしょうか。

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