エコな蜜蝋ラップとは? 使い方と特徴

ゴミを出さない、土に還ることで注目されている蜜蝋ラップ(エコラップ)。取り入れてみたいけれど、どのように使うかわからなくて躊躇していませんか?  蜜蝋ラップの特徴や使い方を実際に使った感想と共にご紹介します。

1.蜜蝋ラップとは

1−1.蜜蝋ラップの原料

蜜蝋ラップは全て再生可能な天然素材からできています。主な原料は、オーガニックコットンや麻、蜜蝋、ホホバオイルやココナッツオイルなどの植物油、木の樹脂などです。

天然の抗菌性のある蜜蝋やオイルを染み込ませたコットンや麻でできた蜜蝋ラップは、適度な通気性もあるため、食品を密閉することなく、鮮度を長く保ちながら保存することができるのです。

蜜蝋エコラップAbeego(アビーゴ)バナー

1−2.土に還る蜜蝋ラップが作られた理由、環境への影響

ラップをはじめとしたプラスチックは土に還るということがありません。つまり、ずっと地球上に残り、使えば使うほどゴミが増えていくのです。

また、昨今話題となっている海や動物への影響も見逃せません。プラスチックストローが刺さったウミガメや、プラスチックゴミから生まれたマイクロプラスチックの海への流出。マイクロプラスチックを魚が飲み込むことで海の生態系に影響が出ているばかりか、私たち人間の体内からも検出されています。

参考:朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASM2100N3M10ULBJ029.html

プラスチックはたしかに便利だけれど、本当にプラスチックでなければならないのでしょうか? 便利に簡単に使えて、使い終わったらすぐに捨てる。この意識を、まずは私たちのとても身近なラップを蜜蝋ラップにすることで少しでも変えていけるのではないでしょうか。

蜜蝋ラップはいくつかのメーカーによって作られていますが、環境のためという考えは同じ。一度使ったら捨てられ、分解されることなくゴミとして残り続けるものではなく、大切に使うことで長く何度も使えて、役目を終えたら土に還り、堆肥となる。そんな持続可能な世界をという願いが込められています。

2. 蜜蝋ラップの使い方と特徴

2−1. 蜜蝋ラップの使い方

蜜蝋ラップは保存容器や料理の乗ったお皿に蓋をするだけでなく、おにぎりやサンドイッチ、野菜、チーズといった食品そのものを直接包むこともできます。

体温ほどの温度でやわらかくなり、冷たくなると固まる性質があるため、手でしばらく包むようにしてやわらかくして形を整えます。冷蔵庫で冷やすとさらに固まるので、作り置きのおかずや少し残った食事を入れた容器もしっかり蓋をしてくれます。

2−2. 蜜蝋ラップのお手入れ方法

お手入れはとっても簡単。冷たい水で洗って乾かすだけ。洗剤はアルコールが入っているものだと蜜蝋や樹脂が溶けてしまうことがあるので、使用は避けましょう。汚れがひどいときはアルコール不使用の洗剤を少量つけて洗うようにしてください。

洗い終わったら布で優しく拭くか自然乾燥させ、折らずに常温か冷温所で保管してください。折りたたみたい場合は二つ折りにします。リネンに挟むと形を整えて保管できるのでおすすめです。

蜜蝋ラップは熱に弱いため、お湯で洗うのはNGです。冷水で洗うようにしましょう。電子レンジや食洗機も使用することができません。食品や食器は必ず冷ましてから包むようにしましょう。 大事に使えば1年間使用できます。色移りや折り目がついてしまうことがありますが、物は使っていれば自然と汚れるもの。個性だと思って愛着をもって大切に使っていきましょう。

3. 蜜蝋ラップの使用感

気になっていた蜜蝋ラップを実際に使ってみたいと思います。わたしも使うのは初めて。今回使ってみるのはAbeegoの蜜蝋ラップです。

パッケージはナチュラルな色合いが使われていておしゃれ。英語で書かれていますが、日本語の使用方法がついていました。

三つ折りにされている箱を開けてみると折られた蜜蝋ラップが入っています。英語だから読めないのが残念ですが箱の内側にも説明が書かれていました。可愛いですね。日本語の説明書には使い方や注意点がわかりやすく書かれていて、ここを読めば大まかな使い方が理解できると思います。

オフホワイトにやさしいグレーで野菜や果物、チーズなどの食材のイラストが描かれた蜜蝋ラップ。ナチュラルで可愛いし、これならどんな物を包んでも色が邪魔しなそうです。

触ってみるとわりと硬めでちょっと粘着する感じ。蜜蝋の独特な香りもします。わたしは蜜蝋の香りが好きなので気になりませんが、使っていくうちに匂いは気にならなくなるようです。

以下の3サイズの蜜蝋ラップが入っていました。

・SMALL  18cm × 18cm

・MEDIUM  25cm × 25cm

・LARGE    33cm × 33cm

Sサイズは小さめの器の蓋にちょうど良い感じ。Mサイズはおにぎりや使いかけのお野菜、チーズなどに。Lサイズは二人分や具沢山のサンドイッチ、大皿料理のお皿にも使えそうです。 それでは実際に使ってみます。

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3-1. 食材を包んでみる

まずはMサイズでニンジンを包んでみました。けっこう硬かったのでちゃんと包めるのかなと思いましたがきれいに包め、広がってしまうこともありません。巻き終わりを手の体温を利用して抑えるとピタッとくっついてくれました。

3-2. 保存容器に蓋をしてみる

Sサイズを使って作り置きの食材のはいった保存容器に蓋をしてみました。はじめはなかなか形が整わなかったのですが、右上の画像のように手の熱でアイロンをかけるようなイメージで包むと形づいてくれました。手で長めにプレスするとぴったりとくっつきました。(右下)

3-3. おにぎりを包んでみる

Mサイズでおにぎりを包んでみました。ちょっと小さめだったので、もう少し大きければ2つでちょうど良さそう。小さめなら3つくらい包めそうです。こちらも問題なく包めました。しっかり止まってくれているので不安感がありません。

3-4. 大き目のお皿を包んでみる

Lサイズで大きめのお皿を包んでみました。やや形を整えるのが難しかったですが、ちゃんと止まってくれました。一度止まってしまえば広がってくる感じはせず、しっかりラップしてくれます。

3-5. サンドイッチを包んでみる

Lサイズを使ってサンドイッチをランチ用に持ち運べるよう包んでみました。 問題なく包めました。形もしっかりついてくれて包みやすかったです。

3-6.冷蔵庫で使ってみる

保存容器に蓋をした後、しばらく冷蔵庫へ入れてみました。包んだ当初よりむしろしっかり蓋の形になってくれています。少しぐらい傾いても漏れなさそう。普通のラップと変わりなく使えそうです。取り外しも特に問題なくスムーズ。

4. 蜜蝋ラップの使い方のアイデア

コツさえ掴めば普通のラップとほとんどかわらずに使えて、可愛いしゴミもでない蜜蝋ラップ。アイデア次第でさまざまなシーンで役立ってくれそうです。

今回は食材を包むのに使いましたが、折って袋状にしてお菓子を入れたり、1ヶ月以内であれば冷凍庫での保存もできるそう。今回使った「Abeego」は通気性もあるので、パンの発酵にもつかえるようです。便利ですね!

なによりとっても可愛いラップなので、わたしのオススメは、ランチ用に包んだり、持ち寄りパーティーの食材を包んだり、ちょっとしたギフトでお菓子のラッピングに使うこと。ラッピングはそのまま使ってもらえるしゴミにもならず、蜜蝋ラップを知ってもらえるきっかけにもなりますよね。

アイデア次第でインテリアにもギフトにもなる蜜蝋ラップ。いくつかアイデアを紹介します。

お菓子を包んで持ち歩き。プチギフトにも。



お花を飾ってインテリアに!



ピクニックには最適。

こんな風に折れば器にだってなります。

持ち寄りパーティーや、準備のときの保存に。

5. Abeegoの蜜蝋ラップ

今回使用した蜜蝋ラップは「Abeego」というメーカーのもの。日本ではまだ取り扱いが少ないのですが、CoaLaで購入できます。

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トニ・デロジエが創設した「Abeego」は「理にかなっている」「インスピレーションを与える」という理念のもと、2008年に蜜蝋ラップを開発しました。

Abeegoの蜜蝋ラップは適度に空気を通します。そもそも果物や野菜の皮には密閉性がありません。適度に空気を通すというAbeegoの蜜蝋ラップは理にかなっているからこそ、食材を長く美味しく保つことができるのです。

また、見た目や香りが良いことはインスピレーションを与え食品と健康的な関係を育むうえで重要だとトニ・デロジエは語っています。

慣れてしまえばとっても使いやすく、アイデア次第でさまざまなシーンで大活躍する蜜蝋ラップ。蜜蝋ラップでゴミをださない生活を始めてみませんか?

参考サイト:

http://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kankyo/gomi/1021180/1021184.html

https://forbesjapan.com/articles/detail/24796

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